毎年3月末に行われていた、バレーボールの甲子園とも呼ばれる、
『春高バレー』 が、1月に開催時期を変更してから数年が経つ。
かつては1・2年生しか参加できなかったが、
1月に変更したことによって、3年生が最後の大会として、
参加できるようになった。
高校バレーにとって、最大の大会に参加できる機会が増えたのは、
選手にとってメリットもあるだろうが、デメリットもある。
ほとんどの高校スポーツの場合、
3年生は夏休みを前にした大会で、自分の競技を終了する。
それまでスポーツ漬けになっていた生活が、がらりと変わることで、
リズムを崩し、生活を乱す選手も少なくない。
インターハイや国体に出場するような有望な選手でも、
大学や社会人の練習に参加するまで、ブランクが相当できてしまう。
これを解消するために導入されたのが、1月開催だったのだ。
確かに競技力の向上にはつながるかもしれないが、
すべての選手が高校卒業後もバレーを続けるわけではなく、
大学受験の時期と重なることは、
夏の段階で引退するかどうかの選択など、
結果として選手の負担を増やしている。
推薦などで進路が決まっている選手はいいが、
そういう選手は、有望私立校に集まっているのが現状だ。
他の高校スポーツに比べれば、公立校が活躍する機会も多かった、
高校バレーが、時期変更によって格差が広がらないことを願う。