砂浜にネットを張ったコートで、
2人1組のチーム同士で対戦する競技ビーチバレー。
アメリカ発祥のこのスポーツが生まれたのは、1920年代と歴史は古く、
1996年のアトランタ五輪から正式競技となっている。
室内のバレーボールから転向する選手が多いことは、
日本・外国ともに共通している。
女子は、アトランタ五輪から連続出場を果たしており、
アトランタでは、高橋有紀子・藤田幸子組が5位、
2000年のシドニー五輪では、高橋有紀子・佐伯美香組が4位に入賞し、
メダルまであと一歩と迫っている。
いずれも室内バレー出身で、全日本の選手として五輪出場を果たすなど、
室内バレー時代から名をはせていた人達ばかりである。
これらの大会での活躍と合わせ、モデルなどの活動を通じ、
これまでビーチバレーに関心が低かった人達の注目を集めた、
浅尾美和の存在が、日本での競技の周知に、大きな役割を果たして来た。
しかし、浅尾の成績が伸びなかったことと引退によって、
現在は少し低迷している。
世界の流れは室内とビーチの相互交流によって、
どの国も強化を果たし、メダル獲得につなげているのが現実だ。
しかし、日本では戦力低下を嫌う室内側が難色を示し、
これまでと同様に、室内バレーの代表を外れた選手しか、
ビーチバレーに参戦できていない。
これではますます世界との差は広がるばかりだ。
2020東京五輪に向けては、これまでのいきさつを乗り越え、
最高レベルの代表選手を揃えることで、メダルに挑戦してもらいたい。