迷走する男子バレーに未来はあるか?








2014年2月、日本男子バレー協会はゲーリー・サトウ監督の交代を発表した。
就任からわずか1年での交代は実質解任ともいえる。



14大会連続出場中だった世界選手権への出場を逃したことが、
理由だったとされているが、果たしてそれでいいのだろうか。



ゲーリー前監督は日系4世で、北京五輪で金メダルを獲った、
アメリカ男子代表のコーチを務めていた。



”スマートバレー” を掲げ、全日本監督に就任したものの、
言葉の壁などもあり成績は全く出せずじまいだった。



しかし、2年後のリオ五輪、さらには、
2020東京五輪に向けた長期的なプロジェクトで、
”世界基準” を求め招聘したのではなかったのか。



監督経験はほとんどなかったが、現在のグローバルスタンダードの戦術や、
トレーニング方法には長けていたはずだ。



新しく就任した南部正司監督は、パナソニック・パンサーズの監督として、
Vリーグ・天皇杯・黒鷲旗の3冠を2度達成するなど、国内での実績は十分だ。



ただ、それが代表監督としての手腕に繋がるかどうかは、
必ずしも関連するものではない。



所信表明では、”レシーブ世界一” を目指すとのこと。



しかし、バレーの世界がパワー中心になって久しいが、
体格で上回る外国人相手にいくらレシーブ力を強化しても、
防ぎきれるものではないことは、これまでの歴史が証明していることではないか。



更には男子バレーにおいては、レシーブよりも、
ブロックの方がより重要視されていることも明らかだ。



もっと期待が持てる大改革を行い、かつ、
長期的な視野を持ったプロジェクトを進めない限り、
明るい夜明けは見えてこないだろう。



何よりも方針がころころ変わっていては、選手達が可哀想だ。