ビーチバレーでプロ化は進むか?








70年代までは「アマチュアの祭典」という認識が強かった五輪。



基本的にはスポーツでお金を稼ぐ「プロ」は排除されていたわけだが、
一方で、旧社会主義国を中心に、国から生活を保障されていた、
いわゆる「ステート・アマ」の存在があったため、不公平さが問題になった。



加えて、1984ロス五輪から、商業化されたイベントとしての、
成功を勝ち取ったことにより、一気に各競技でプロ化が進むことになった。



当初は神聖なスポーツの世界が金によって汚されたといった批判もあったが、
名誉に加えて生活の保障が成り立つことは、大きいことへの社会的な理解が進み、
今日に至っている。



ビーチバレーの世界でも、個人的に企業と契約を結ぶ何人かのプロ選手がいるが、
それだけで暮らしていける選手はほとんどいない。



したがって職業を持ちながらプレーすると同時に、
スポンサーを探し契約料を生活費に充てているわけだが、
それでも収入はプロとアマの間に格差はほとんど存在しない。



本当に世界の強豪国の仲間入りをするためには、
改善していかなければならない部分だ。



どの競技でも完全にプロとして生活の保障があるのは、
ほんの一握りの選手だけである。



少子化が進み運動能力の高い子供を各競技で取り合っている現状では、
なかなか難しいことかもしれないが、室内バレー・ビーチバレー両方に、
幼い頃から取り組むことができ、なおかつ、
本人の意思で他の競技にも参加できる体制作りを進めていかないと、
日本のスポーツ界の未来は暗いと言わざるを得ない。



そして、人気・実力ともに備わったスターの存在があってこそ、
その競技は光り輝くことができる。



2020五輪に向けて、ビーチバレーの世界でスターが生まれ、
活性化することを期待したい。